酒蔵巡り2011年夏(琴平・観音寺・小豆島)

2011年8月27日(土)~28日(日)

今年も、猛暑の中、酒蔵巡りのプチ旅に出て、琴平近辺の悦凱陣、金陵、観音寺の川鶴、小豆島の森國酒造の4蔵を訪問しました。

8月7日(土)
岡山駅で新幹線から瀬戸大橋線琴平行に乗換えです。
車中酒は、手前から「杉錦生酛純米原酒」「光武無濾過純米酒」一番向こうのペットボトルには何が入っていたか・・・忘れました。
琴平駅到着です。猛烈な日差しです。
旧高松街道の古い街並みを歩くこと約10分。悦凱陣:丸尾本店です。
蔵見学は行っていないとのことだったので外観のみ撮影しました。
道中酒の追加として「悦凱陣手造り純米酒無濾過生大瀬戸」を購入し、記念写真を撮っていただきました。
丸尾本店を後にしてうどんやに向う途中面白い古い建物に出会いました。
レトロな昭和を実感する設えです。開けっ放しなので一般開放していると思われます。
本日の昼食場所「讃岐生うどん かわむら」。美味い讃岐うどんを食べるのも今回の旅の楽しみの主要素です。
メニューを見ると、とてもリーズナブルで嬉しくなります。
「ゆでたまごのフライ」初体験です。
一玉追加の「かけうどん」です。出汁は昆布と鰹のようです。美味いのでみんな飲んでしまいました。暑くて全て汗に・・・・ひえ~!
「日柳燕石(くさなぎえんせき)旧宅」。日柳燕石は讃岐出身の幕末の志士。この旧宅で吉田松陰や桂小五郎などと会合したと伝えられています。
金陵に向う途中の一ノ橋手前で面白いものを見つけました。くるくると巻いた細い筒の先から水が溢れています。猛暑対策で、所謂、打ち水的なものでしょうか?
金陵醸造元:西野金陵株式会社に到着。
西野金陵㈱の史料館「金陵の郷」を見学。
大変珍しい丸い角樽が展示してあります。
史料館の担当の方が写真を撮ってここで使いたいとのことだったので、ついでに小生のカメラでも撮っていただきました。
琴電琴平駅です。
琴平駅から土讃線高松駅行に乗って多度津駅へ。多度津駅で予讃線観音寺行に乗り換えて観音寺へ。

観音寺駅前。ホテルサニーインにチェックインの後、タクシーで川鶴に向います。
川鶴酒造に到着です。
六代目蔵元の川人裕一郎氏が暑い最中、じっくりと時間をかけて案内してくださいました。40歳代前半の若くエネルギーの漲った社長さんです。創業から120年、1500石です。
驚きの地下タンク。よく冷えています。
この地下タンクには、秘蔵のお酒が貯蔵されていました。昭和40年代のお酒が・・・いつ誰が開封して飲むのでしょうか!?
続いて川鶴史料館に案内いただきました。ここには酒蔵の記念すべき歴史的資料が保存展示してあります。
ここからは父君、つまり5代目蔵元がお相手してくださいました。四国の酒蔵事情や廃業した蔵元のことなど貴重な話を聞かせていただきました。それにしても、俳優のような面差しで、映画の画面から出てきたような感じです。書も嗜まれる文化人でいらっしゃいます。
イーグルワイン。戦時中にこの澱が軍の設備に必要だったとか・・?
2階の展示。右奥上にぶら下がっている傘を逆さにしたようなものに「竹鶴」との表示がありました。竹原の竹鶴酒造で使っていたものがこちらの蔵で使われたのでしょうか?
通常は月の1~5日の間だけ開ける「ギャラリーせらびい」。5代目の奥様が特別に開けてくださったので川鶴ネーム入りの盃を購入することができました。
蔵元との酒宴は、観音寺駅近くの「味処 一亭」に席を用意してくだいました。さらに、ありがたいことに車で送ってくださいました。そして、並んだお酒は川鶴8銘柄です。とても飲みきれそうにありません。
後半、5代目の友人で仏師の方にも加わっていただき、大いに盛り上がりました。

8月28日(日)

昨夜の酒宴の余韻を引きずりながら、予讃線いしづち6号高松行に乗って高松港へ向います。
車中酒は昨夜の残り「大吟醸吉祥翔鶴」。全国新酒鑑評会出品酒です。朝から乗り物でお酒をいただくのは、旅の醍醐味と言えるでしょう。
朝食は、高松駅で「連絡線さぬきうどん」でかけうどん(今回は一玉)。
高松駅近くの高層ビル。あんなくるくる意匠いるのかね~?
高松港からフェリーで小豆島草壁港に向います。
草壁港からバスにて森國酒造に向います。
バス運転士が蔵を知らなかったので道々近所の方に尋ねながら何とか到着しました。一番右端の箱状の白い建物が醸造蔵です。外見からは酒蔵とは分かりません。2005年に新しく創業された、小豆島で唯一の新しい蔵です。かつて、小豆島にあった酒蔵が廃業して以来、三十数年ぶりの地酒蔵開業だそうです。
醸造元が運営するカフェ「フォレストギャラリーMORIKUNI」。築70年の佃煮工場を改装したものだそうです。
さっそく、おしゃれなギャラリーのカウンターで唎酒です。カウンター内でお相手をしてくださっているのは、代表取締役社長:池田亜紀さんです。
唎酒猪口もおしゃれです。あちこちに女性の感性が息づいています。
唎酒終了後、醸造蔵を案内していただきました。22BYは酒米が手に入りにくく、米種は大瀬戸で、醸造高は70石に止まり、純米酒は品切れ状態だそうです。新しい酒蔵の運営に大変な努力をされているようです。
蔵見学が済むとギャラリーに戻って昼食です。2階の展示コーナーから1階カウンター席を撮影しました。
メニューの中から全員「杜氏のまかない飯」を選びました。実に素朴で美味い。
お酒(酒翁)のお土産を頂いた上に、記念撮影の後、次の見学予定の醤油蔵まで車で送ってくださいました。ほんとうに感謝、感謝です。
10分弱で「ヤマロク醤油」に到着。中は見学客で賑わっていました。森國酒造の池田社長さん曰く、「醤油蔵の見学はいつもヤマロクさんを推薦しています」
案内されて蔵に入ると、すごい!!白っぽい蔵つきカビがびっしり樽などを覆っています。
案内は若き五代目:山本康夫さん。いつでも予約なしで見学OKの熱心な蔵元さんです。飾らないそのまんまを見せているそうです。
2年間じっくり熟成させるそうです。
すごい!!蔵つきの菌(かび)がびっしり張り付いています。
木樽の中で記念写真。若い女性職員さんが親切に場所を薦めてくださった上、撮影してくださいました。
この安田地区特有の石壁の通りが、独特の風情を醸しだしています。
醤油蔵と佃煮工場が集積する「醤(ひしお)の郷」散策。
この旅最後の目的「素麺工場なかぶ庵」。ここで工場見学、箸分け体験、生素麺の食事をします。
箸分け作業は一応合格ということで全員「修了証書」を授与されました。
この生素麺、腰、滑らかさ、喉越し、いずれをとっても申し分なく、旅の最後を飾るに相応しいとても美味しいものでした。
なかぶ庵のご主人が、バス通りまで案内くださり見送ってくださいました。小豆島で出会ったみなさんは全て親切でした。土地の文化度が高い所以でしょうか。
バスで約1時間、土庄港です。

フェリーが新岡山港に着きました。
新岡山港ターミナル。
今回ゲットした酒器たち。


猛暑の中の旅でしたが、場面場面がとても愛しく、後ろ髪を引かれる思いで広島に向うのでした。

悦凱陣・丸尾本店:香川県仲多度郡琴平町榎井93 ℡0877-75-2045
金陵・西野金陵㈱:香川県仲多度郡琴平町623 ℡0877-73-4133
うどんのかわむら:香川県仲多度郡琴平町榎井13-6 ℡0877-75-1215
川鶴酒造:香川県観音寺市本大町836 ℡0875-25-2487
味処一亭:香川県観音寺市観音寺町甲3099-1 ℡0875-25-2158
森國酒造:香川県小豆郡小豆島町馬木甲1010-1 ℡0879-61-2077
ヤマロク醤油:香川県小豆郡小豆島町安田甲1607 ℡0879-82-0666
素麺工場なかぶ庵:香川県小豆郡小豆島町安田甲1385 ℡0879-82-3669


最近観た映画:シネツイン1「うさぎドロップ」、シネツイン2「シャンハイ」
最近読んだ本:リアル怪談:阿刀田高選/祥伝社文庫、ハッピーリタイアメント:浅田次郎著/幻冬舎文庫

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