酒蔵巡り北近畿の旅2010

2010年9月18日(土)~19日(日)

今年の酒蔵巡りは9月中旬。昨年までの真夏と違って涼しく爽やかな旅と思いきや期待はずれて猛暑な残暑。そんな中を男6人女1人で北近畿酒蔵巡りの旅に出ました。姫路までは新幹線です。車中酒はご覧のとおりです。左から「本州一無ろ過本醸造」「八重の露辛口純米原酒」「蓬莱鶴純米大吟醸活性清酒」「芳水生酛純米吟醸」「桜吹雪純米吟醸」「英勲古都千年純米大吟醸」

姫路駅で在来線「播但線寺前行き」に乗換えます。

寺前駅で「和田山行き」に乗換えます。和田山駅は、今回の北近畿周遊キップの入り口駅です。

和田山駅で山陰本線福知山行きに乗換え、竹泉・田治米合名会社最寄の「梁瀬駅」に向かいます。

梁瀬駅に到着。蔵までは約1km徒歩10分余り。目標が近くだと猛暑も乗り越えます。

途中にあるお寺。なんど、本堂手前の参道の上をJPの陸橋が通っていて、今正に、列車が通過せんとしているところです。小生の一生にもう一度あるか分からないベストショットでした。

「竹泉・田治米合名会社」に到着。シンボルの煙突が聳えています。創業元禄15年の300年の伝統ある蔵元です。

パンフレットを準備した休憩場所を用意してくださっていました。

若い蔵人の高橋さんが案内と説明をしてくださいました。(右から三番目)
以前は醤油も造っていたそうです。お酒の醸造量は700石程度になっているそうです。

柿渋を塗って乾燥中の木樽。

和田山駅の売店で購入した「但馬牛弁当」。5人分しかなかったので7人で仲良く分けて食べました。

蔵訪問で最大の楽しみはなんと言っても「唎酒」。竹泉のラインナップをたっぷり利かせていただきました。





後から最後に出たのは「純米吟醸山田錦雫酒」(黒ずくめの一升瓶)

我々は裏から入ったようです。帰りは玄関からです。車中用に「二夏越し純米辛口ひやおろし」をいただきました。

梁瀬駅から山陰本線豊岡行きに乗り、「長春秋但馬酒造有限会社」に向かいます。

豊岡駅から徒歩5分で但馬酒造へ到着。



社長の日下部さんに説明していただきました。駅に近いので見学が多いそうです。自然環境保全に熱心な蔵のようです。明治38年創業。

見学の後は嬉しい唎酒。カウンター内は社長のお母様のようです。



日下部さんから「県立コウノトリの郷公園」の見学を進められて、時間が余りないなか、タクシーを呼んでいただいて往復することに・・・。片道10分かかるので見学時間10分です。

コウノトリは片方の羽を切ってバランスを悪くして飛べないようにしています。訓練しないと野生の戻せないためだそうで、羽はまた生えてきます。周辺の木の上のには沢山の鷺がえさ時を待っています。

豊岡駅から「北近畿タンゴ鉄道西舞鶴行き」に乗って「玉川・木下酒造有限会社」最寄の「甲山(こうやま)駅」に向かいます。

甲山駅到着。小さな無人駅です。再び来ることがあるだろうか・・・。

歩くこと5分弱。玉川に到着。またも裏から入りかけてしまった。

玉川の正面玄関です。かなり観光客が立ち寄るようです。我々に前にも小型バスの団体がいました。

今回お世話いただいた杜氏のフィリップ・ハーパーさん(イギリス人)に蔵の案内をしていただきました。500石を超えたことのない蔵だったのが、21年度は650石に達したそうです。ハーパーさんの功績大のようです。3割が蔵付き酵母で醸されているとのことです。

いよいよ唎酒です。底が渦巻き柄の大きな唎酒用猪口が並んでいます。蔵ごとに来客用の利き酒スタイルが異なるのも面白い。今年の造りは10月10日蔵入り、15日初洗いとのことです。

今夜の宿泊と酒宴は、ハーパーさんに紹介いただいた「久美浜温泉湯元館」です。当初ハーパーさんに酒宴・酒談義に参加いただ予定でしたが、ハーパーさんの急用で残念ということになりました。「料理長お薦めプランの料理」です。





朝出発前に女将さんと記念写真。

宿のマイクロバスで木津温泉駅に到着。構内には足湯「しらさぎの湯」があります。

「北近畿タンゴ鉄道 西舞鶴行き」に乗って天橋立駅に向かいます。

天橋立駅前。猛暑です。

「知恩寺山門」。参道沿いにはお店がずらり。

松林から宮津湾側に出ると天橋立海水浴場。釣り客もけっこういます。

天橋立駅前から丹後海陸交通の路線バスにて伊根を目指します。
所要時間1時間弱で最寄り駅「平田バス停」着。100先が「京の春・向井酒造」です。
2年前が懐かしく思い出されます。次から次へと観光客と思しきお客さんが訪れ、大変な賑わいです。忙しいのに申し訳ない!!

蔵見学の前に、向井酒造の久仁子さんにお世話いただいた「海上タクシー亀島」に乗船し、30分間の伊根湾めぐりです。いくつかの箇所で停泊しながら写真など見せながら説明していただけ、定期遊覧船では味わえない濃い体験です。向井酒造の専用浮き桟橋から乗船できて大変便利です。

伊根湾の舟屋群

昔くじら(主にザトウクジラ)を追い込んだ入江。

今は空き地となっているが、「男はつらいよ:寅次郎アジサイの恋」の撮影時には、定期便の船付き場があった場所。かがり(石田あゆみ)が「寅さん!もう会えないのね」と物悲しく寅さんに声をかけたシーンを鮮明に思い出します。「風がな、風がまた・・・・」

下船後、向井酒造専用浮き桟橋の上で記念写真を撮っていただきました。

伊根湾巡りの後は、杜氏の久仁子さんの蔵案内をしていただきました。妊娠8ヶ月の身重な体で元気に頑張っておられます。感動です。細長い敷地、しかも道路を挟んで蔵の機能が二つに分かれています。狭い敷地を巧みに使った酒造りです。海側の蔵で「大古酒と書いてあるタンク2本」を発見。久仁子さんお父上である社長の向井義昶さんが醸して貯蔵してあるそうです。久仁子さんが高校生のころからだから10年以上・・・。

いよいよ、本番の蔵元を囲んでの酒宴・酒談義です。場所は、伊根で一番美味しい魚料理のお店と久仁子さんから紹介のあった「民宿吉村屋」さんの2階です。地元では何かあったらここで酒宴だそうです。

最初に久仁子さんから、これから飲むお酒の説明です。「純米吟醸ひやおろし」「阿波山田錦純米吟醸酒」「活性にごり酒」。久仁子さんが持っているのがにごり酒で、地元猟師さんの一番人気だそうです。

料理の数々。大きな「鯵の煮付け」、「アマダイの塩焼き」感動。

極めつけは「あおりイカの刺身」。生きて動いています。

久仁子さんは来客のため中座。社長で父上の向井義昶さんがお相手してくださいました。創業が江戸時代の宝暦4年(1754年)で、地元を大切に経営してきたことなどの酒談義から政治談議までして、あっという間に時間が過ぎてしまいました。たまたま蔵に来られていた若き酒屋さん(左側)とも同席となり、中身の濃い大満足の酒宴でした。

後ろ髪を引かれる思いでバスに乗り北近畿丹後鉄道「岩滝口駅」へ。

岩滝口駅では、関西テレビが収録中で、列車に乗る旅の美人アナウンサーを地元の熟年女性二人が見送るシーン撮影のため、宮津行きの列車待ちでした。我々は少し遅れて来る豊岡行きを待っています。

豊岡行き列車が着ました。これからは一路広島へ帰るのみです。いただいた、若しくは購入したお酒を浴びるほど飲みながら・・・。えかった~!!

今回活躍した北近畿周遊キップと丹後海陸交通バス整理券


「竹泉・田治米合名会社」:兵庫県潮来市山東町矢名瀬町545 ℡079-676-2033
「長春秋・但馬酒造有限会社」:兵庫県豊岡市千代田町6-33 ℡0796-22-3248
「玉川・木下酒造有限会社」:京都府京丹後市久美浜町甲山1512 ℡0772-82-0071
「京の春・向井酒造有限会社」:京都府与謝郡伊根町平田67 ℡0772-32-0003
「久美浜温泉湯元館」:京都府京丹後市久美浜町平田1106-4 ℡0772-83-1071
「民宿吉村屋」:京都府与謝郡伊根町平田143 ℡0772-32-0062
「海上タクシー亀島」:京都府与謝郡伊根町亀島822 ℡0772-32-0585

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