京都初秋の旅・大原と門跡寺院

2015年9月12日(土)~13日(日)


今回の京都は、まだ訪れたことのなかった大原の初秋を堪能し、皇室縁の門跡寺院めぐりでその歴史と高貴な風情を楽しみました。

912日(土)

午前7時40分発新幹線のぞみ4号にて広島を出発。自由席がけっこう混雑していたので、車中酒を本格的に始めたのは岡山駅からでした。ちょい酔い気分で京都駅からはバスにて大原に直行。所要時間は1時間と少々でした。11時ころ大原バスターミナルに到着です。


ターミナル横の蕎麦屋の近くに張り出されていました。蕎麦への期待が高まります。

まずは、大原三千院門跡参拝に向かいます。

呂川沿いに上り道を行くと沿道には風情あるお店(蕎麦屋、漬物屋など)が並んでいます。



7~8分上った川岸にシュウカイドウが群生しているのを発見。我が季節を謳歌するように花が咲き誇っています。

しばらく行くと今度は滝に遭遇。紅葉すればすばらしい眺めに違いありません。

バスターミナルから歩き始めて10分少々、三千院入口に到着。

御殿門。この門を潜って左に行けば拝観受付がります。

客殿の座敷には多くの拝観者が座り聚碧園(庭)を眺めています。

ここにもシュウカイドウが咲き乱れています。

宸殿から有清園(庭)の樹木の間に佇む往生極楽院を眺め、紅葉の中で見たらどんなに素晴らしいだろうかと嘆息。
往生極楽院には国宝阿弥陀三尊像が納められています。



往生極楽院の横を通り過ぎると、苔の絨毯の中のあちこちにわらべ地蔵様がちょこんと鎮座しています。心安らぐお姿です。
 
 
金色堂の前の和心堂(休息所)で金色不動茶(紫蘇茶)をいただきました。金粉入りです。その風味にすっと疲れが抜けていくような気がします。
観音堂を過ぎて案内順路に沿って行くと律川のほとりで「大原の石仏:定印阿弥陀如来」に出会いました。
三千院を後に勝林院(法然上人25霊跡第21番札所)へ。ここは非礼ながら門前からの参拝としました。
勝林寺門前左側にある「法然腰掛石」
宝泉院の門前にカップル。その周辺にバリヤーを感じ(笑い)、ここも拝観を遠慮しときます。だが、後で「額縁庭園」は拝観しとけばよかったと反省。
実光院。ここも宝泉院と同じく勝林院の坊(小院)です。抹茶をいただけるようなので拝観します。
門を潜ると石段を下ったところに拝観受付があります。
開放された客殿のお座敷から庭を楽しみながら抹茶をいただきます。ラジカセから院の説明が流れてきます。
抹茶の御供は八橋饅頭
昼食場所に決めた「喫茶お食事 さわだ」。バスターミナルから三千院に向けてほんのちょっと道を上ったところにあります。これが大ヒットでした。
午後2時ころなので店内は閑散としています。一杯やりながらゆっくりしたい我々には好都合です。
「冷し豆腐」。実によきふくよかな風味で美味しいのです。
ビールで乾杯。ほっとする瞬間です。
天ぷら盛り合わせ。地の野菜を使った新鮮なうまさが伝わってきます。
キノコ蕎麦。
重ね蕎麦。上段は海苔。
下段は鰹節。
そして、大ヒットとは、101歳の達者なおばあちゃんに出会えたことです。あやかりたくて記念撮影をお願いしました。
さわだを後にバスターミナルを通り過ぎて「寂光院」に向かいます。歩いて15分の表示あり。しばらく行くと小さくて簡易な橋がかかっています。「人道橋人と自転車以外は通ってはいけっません」との表示。を連れた人が渡っていきました。
もうすぐ寂光院というあたりまでくると大原山荘の寂光院窯があります。らくやき体験ができ足湯もあります。可笑しみのあるごく小さなカエルの焼物を土産に購入。
寂光院門前に到着。
上り階段になっている参道の内側に樹木が林立している風情は、悠久な時間の経過を感じさせます。
こじんまりとして素朴な気品を漂わせる御門。
寂光院本堂。この寂光院は、源平合戦の最後、壇ノ浦の戦いで海に入水するも源氏に助けられ生き残った安徳天皇の母建礼門院が隠棲した寺です。

建礼門院徳子御庵室跡
ゆっくりと初秋の大原を味わったあとは美味しい日本酒で本日を締めくくることにします。烏丸御池駅から東洞院通りを進み二条通に出たあたりにある「酒バー よらむ」に到着。京都に来たときは休みでない限り寄ることにしています。
辛口をお願いするとヨラムさんが選んだお酒3品。左から「遊穂純米吟醸無濾過生原酒(石川:御祖みおや酒造)」「菊鷹純米吟醸無濾過生酒(愛知:藤市酒造)」「開春純米超辛口(島根:若林酒造)」
肴は、豆腐。ごま油がかかっています。お昼の豆腐とはまた違った美味しさです。
ヨラム・オフェルさんはイスラエル人だが、日本人以上に日本人の生活文化を体の芯に染み込ませた方のように思えます。淡路島にお住まいだとか。
左から「白露垂珠純米吟醸生酒(山形:竹の露合資会社)」「残草蓬莱特別純米無濾過生原酒(神奈川:大矢孝酒造)」「超久純米吟醸氷室貯蔵生(和歌山:中野BC㈱」
今夜の先客は、外国人男女が二組。ヨラムさんは日本語以外に英語も達者のようです。因みに、イスラエルの言語はヘブライ語、アラビア語。
「豆腐の味噌漬け」。もっちりとしたチーズのような味わい。もちろん味のあるお酒にはよく会います。
AFS・・これは何だと思ってオーダーしたお酒。左が右側の古酒。つまり右の透明なAFSは左のような古酒にするために造ったお酒で、酸味がしっかり乗っています。右は「AFSアフス純米生酒(千葉:木戸泉酒造)、」左はその長期熟成酒。
「漬物の盛り合わせ」
左から「都美人山廃純米木桶仕込(兵庫:都美人酒造)」「御結山廃純米生原酒(広島:美和櫻酒造)」「秋鹿山廃純米(大阪:秋鹿酒造)」

左から「奥鹿純米吟醸無濾過生原酒(大阪:秋鹿酒造)」「旭若松純米酒無濾過生原酒(徳島:那賀酒造)」「杉錦生もと純米酒(静岡:杉井酒造)」
「招徳古酒2BY純米大吟醸(京都:招徳酒造)」
大分飲んできました。呑み始めて概ね2時間、限界が近づいてきました。〆のお酒は滑らかな辛口「鷹勇辛口純米酒(鳥取:大谷酒造)」

9月13日(日)
スーパーホテルの朝食。和洋のシンプルなバイキング。東横インと同様サービスです。

午前中は門跡寺院めぐり。五条駅から地下鉄で丸太町駅へ、そこからバスにて熊野神社前まで行き下車。聖護院門跡に向けて歩き始めると聖護院八橋総本店がありました。

聖護院門跡に到着。後白河法皇の皇子、静恵法親王が宮門跡となって以来皇室と関係の深いお寺。

日曜日だが、朝早いせいか参拝者も少なく静かです。

聖護院を後に平安神宮に向かう途中で出会った武道大会「第24回全日本総合武道連盟演武祭」。風格のある立派な武道場でした。


平安時宮応天門前に到着。

門を潜って入ると正面に見えるのは大極殿、左手に見えるのは白虎楼。そして広い境内地に何かのライブ?の準備が進んでいました。

南に向かって10分余り歩き緩やかな坂を少し上ったところに青蓮院門跡がありました。門跡たる所以は、鳥羽法皇の第七皇子が関わったところから始まっているそうです。


華頂殿にて相阿弥作の庭を愛でながら暫し休息。


小御所の回廊から華頂殿方向を眺めます。相阿弥の庭です。


外に出て庭を回遊。小高いところの樹木の隙間から華頂殿を望む。


正面は本堂、左は宸殿。苔の緑の絨毯が美しく映えます。

拝観を済ませて外に出ると門前に大きな楠。

青蓮院の次は少し南の知恩院門跡に向かいました。黒門に到着。

法然上人御堂(集会堂)に入ると法要の最中で撮影禁止でした。阿弥陀堂を右手に見つつ三門方面に進みます。御影堂は大修繕中で拝観不可。

巨大な三門。団体の観光客が記念写真を撮る場所です。

知恩院新門。知恩院を後に昼食場所に向かいます。

昨晩訪問した酒バーよらむ。昼間は蕎麦屋「とおる蕎麦」。一つのお店を時間でシェアしています。


とろろ掛け蕎麦。仄かないい香りです。

日本酒の品揃え。よらむさんとコラボしているのかな?蕎麦前の品数は少ないけど、次回は時間を遅くずらしてゆっくり飲むぞ!

食後は、前田珈琲文博店でコーヒーをいただきます。京都文化博物館内旧日本銀行京都支店金庫室を改装して喫茶にしています。

スペシャルブレンドコーヒー「龍之助」。ああ至福の時です。

次はお土産にするチョコレートを求めて柳馬場三条下る槌屋町の「マリベル」へ。細い路地を入って行きます。

店内は若い女性客で賑わっているようです。入店には勇気がいります。シグネチャー・アート・ガナッシュのピンクボックストートバック4個入りを3個ゲット。そして女性で立錐の余地もない、男にとって息苦しい空間から脱出。

歩いて5分余り錦市場に着きました。

エネルギーの注入のためちょいと一杯。牡蠣の専門店「大安」に入店。


オーダーしたお酒は「香田特別純米(京都:ハクレイ酒造)」「土佐鶴純米酒」(高知:土佐鶴酒造)」。

鱧の焼き霜。

野菜の天ぷら盛り合せ。

焼き帆立貝。

サザエのつぼ焼き。

津之喜酒舗でタンクからみやこづる大吟醸注いでもらいます。歩き呑みの醍醐味を満喫します。


路地の奥に「ヱビスビール有ります」の小さな看板が立てかけてあります。面白そうですが、次回の楽しみにとっておきます。

立ち食い寿司屋発見。これも次回の楽しみに・・・。

錦神天満宮参拝。菅原道真公を祀っています。

勤勉、健康、慈愛の象徴として奉納された「撫で牛」。


御所八幡宮の祭日。神輿が烏丸尾池周辺を練り歩いています。

今回初めてお世話になったスーパーホテル京都。ゆっくりプランを利用したのでチェックアウトは午後8時までにすればOK。荷物をおいたまま出かけられたし、観光の後ゆっくり休息しシャワーも浴びられたので便利でした。さあ、広島に帰りましょう。


喫茶お食事さわだ:京都市左京区大原勝林院町1番地 ☎075‐744‐2677

酒バーよらむ:京都市中京区二条通り東洞院東入る ☎075‐213‐1512

とおる蕎麦:京都市中京区二条通り東洞院東入る ☎075‐213‐1512

前田珈琲文博店:京都市中京区東片山町623-1☎075‐255‐1221

マリベル京都本店:京都市中京区槌屋町83番 ☎075‐221‐2202

錦 大安:京都市中京区中魚屋町509 ☎075‐221‐0246

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